2016年1月21日木曜日

原油安がもたらすもの   2016.1.21

残雪





今日は大寒。
一年で一番寒い日だ。
暦通り今朝はとても冷え込んでいる。



年初来の株安が止まらない。
「ロマンチックが止まらない」という歌が昔あったが、株安が止まらないことで政界・経済界は意気があがらない。
どことなく沈鬱なムードで、どこで下げ止まるかの議論ももうひとつ説得力に欠けるように感じる。
今は中国経済への懸念、原油安が日本株の売りを招いている。



私は原油安によるエネルギー価格下落は日本にとってプラス材料だと考えていた。
エネルギー価格下落とは、国民生活や産業を支えるエネルギーを安く利用できることだからだ。
しかし、こうした考えは浅はかであることを知った。



中東産油国が収入減に陥り、株を売って現金を確保する動き。
米国のシェールオイル企業の倒産懸念。
エネルギー関連企業へ投資しているファンドの焦げ付き懸念。
中東の債権焦げ付き懸念(とくに欧州の銀行)、などなど。
過度の原油安が世界経済をこれだけ不安に陥れているのだ。
世界経済が安定しないと日本経済も安定しない。




かつてのオイルショックのように原油価格高騰もまずいが、中東の経済を破壊しかねない大幅な下落もまずいことがよくわかった。
世界経済は互いのバランスで成り立っているのだな、とつくづく思い知らされている。