2017年6月16日金曜日

日銀の出口戦略  2017.6.16

新横浜



朝から晴れて良い天気だ。
ところが首都圏では午後から大気が不安定となり、場所によってはにわか雨や雷雨になる予報だ。
午後から外出するので備えを怠らぬようにしたい。


今日は日銀・黒田総裁の記者会見が行われる。

米国(FRB)は利上げを進め、保有資産も減らしてゆく方向性を鮮明にしている。
欧州(ECB)もここ数年、金融緩和政策を強化してきたが、前回の会合後、ドラギ総裁がこれ以上の政策強化を行わず現状を維持することを表明した。
インフレ率と雇用状況を見ながら、今後は金利を上げていく方向性を示唆したのだ。
米国・欧州とも金融正常化へ向かっている。


日銀は4年前から大胆な金融緩和を進めてきた。
物価が前年比2%上がるまで続けるとしてきたが、物価は幸か不幸かきわめて安定しており、日銀が期待する穏やかなインフレはいっこうに起きない。
その代わり失業率の改善は顕著で、金融緩和による経済回復効果はあったとみてよい。
国債を年間80兆円も買い上げ続けることはそろそろ手じまいする時期に来ている。


金融緩和政策をやめて正常化に向かうことを、経済の世界では「出口」に向かうと表現する。
私は今日、黒田総裁が会見で出口戦略について主体的に言及するかに注目している。
記者たちから質問されて答えるのではなく、日銀側から出口を語るかどうかがポイントである。


大江アナウンサー(テレ東)も会見場で出口戦略について質問する気配だ。
それに対して黒田総裁がどう回答するか、とても興味深い。
常に慎重な物言いをする方だから大きく踏み込んだ発言はないと思うが、わずかなヒントが垣間見れればと期待している。