2016年5月14日土曜日

心配な米国大統領選  2016.5.14

矢作川






米国大統領選のゆくえがどうなるか、市井の一日本人が心配してもしかたがないことだとはわかっていても気になる。
いつもいつも大統領選のことを考えている訳でもないが、ふとこの先どうなっちゃうんだろうと小さな不安がよぎることがある。
そしてすぐ忘れる。そんなことの繰り返し。



民主党・クリントン氏は当選したらきっと無難に務めるのだろう。
そう思わせるだけの政治キャリアがある。
でも、米国内を覆うムードを変えてくれそうな気がしない。
米国内を覆うムードとは、超富裕層に富が集中する格差への不満だ。
サンダース氏が提唱している格差解消へ切り込んでいく期待が持てない。
彼女も夫もともに堂々たる富裕層だ。



いっぽう共和党・トランプ氏はどうか。
今までの政治家にない率直な物言い、実業界でのキャリアは魅力だが、聞こえてくる発言は歴史への無知さが感じられるものがあり危うさぷんぷんである。
在日米軍の費用負担に関する発言を聞くと、何も知らないのかと不安になる。
この先、彼のブレーンが歴史を正しく教え、バランスの取れた政治観を示すようになれば脈はあるが、果たしてどうか。




新しさを求めるのであればトランプ氏。
だが、今のままでは危うい。
安定を求めるのであればクリントン氏。
だが、手あかがどっぷりついている。
新鮮さがありバランス感覚のある人は望めないものか。
もう遅いのか。