2016年10月15日土曜日

カクタス池上アパート  2016.10.15

大田区池上





外がだいぶ冷え込んできた。


昨夜のウォーキングでは、歩いているうちに指先に寒さを感じた。
この感覚はこの秋初めてである。
気温が低いので、1時間歩いて一滴の汗もかかなかった。
ここ数日、秋の進展の早さは目を見張るものがある。


写真は大田区池上の一角、よくあるマンションの建設現場だ。
先日、たまたま池上本門寺へ行く用事があり、そのついでに訪ねた時の写真である。
この場所は私がかつて住んでいた5階建てアパートがあった地である。
思い出のあるアパートは壊され、新たなマンションがこれから建設されようとしていた。
懐かしい気持ちで来てみただけに、この光景はけっこうショックだった。


私がここで生活していたのは1982年~88年。
すでに30数年が経過する。
長男、長女はここで生まれ、赤ん坊時代を送った。
部屋の間取りは狭く、洗濯機をベランダに置くほどだった。
風呂も追い炊きはできない方式だった。
ダイヤル式の黒電話を使っていた。


やがて大阪転勤が決まり、引越作業をした。
段ボール箱をうず高く積み上げた部屋で、引越業者の到着を待った日の記憶は鮮明だ。
札幌から池上、池上から豊中、豊中から横浜青葉と引越を繰り返したが、引越するということはいつも寂しい。
そこで生活した思い出が跡形もなく消えてしまう気持になるのだ。


建物ごと変わってしまうことまでは想像していなかった。
もともと古い建物だから仕方がないことなのだ。
と、わかってはいるものの、今なお喪失感にとらわれている。