2016年10月21日金曜日

フィリピンの親中政策(アジアの勢力図が激変)  2016.10.21

池上本門寺





フィリピンのドゥテルテ大統領が中国を訪問し、習近平国家主席と会談した。


この会談でドゥテルテ大統領は、中国の主張する南シナ海権益問題を棚上げする代わりに中国から多額の経済援助を引き出した。
これでアジアの勢力図は大きく変化した。
親米だったフィリピンは、大統領が代わったことにより反米、親中の旗印を鮮明にしたのだ。
「アメリカとはさよならだ」とまで発言しているのだから、意思は固い。


伏線はあった。
9月のASEANサミットでオバマ大統領のことを「このくそったれが。」と語ったことで首脳会談が中止になった。
オバマ大統領が薬物犯罪者の殺害を人権問題として非難したことに反応したのだ。



ドゥテルテ大統領は来週、日本にも来る。
安倍総理も筋書きが大きく狂ったはずだ。
フィリピンと一緒になって中国を非難するつもりだったが、それはできなくなった。
小粒の経済協力でお茶を濁すしかないだろう。


こうしたフィリピンの変節に対して、我が国はどうするべきか。
南シナ海に口をはさめなくなった以上、尖閣諸島をはじめとする東シナ海の権益はしっかり守る。
中国の領海侵犯に対して国民が安心できる国防策を整備する。
フィリピンとは友好関係を維持する。
緊張感を持って進めてもらいたい。