2017年1月4日水曜日

2017年のリスク要因  2017.1.4

港区北青山





今日が仕事始めの企業は多い。
マンション目の前にあるバス停には朝から人が並んでいる。
今日まで休みで明日から、という会社もあるだろう。
短い休みが終わり2017年が始まった。
願わくば大きなショックに見舞われることなく、着実な経済活動が行われることを望みたい。


今年のリスク要因は欧州だろう。
オランダ、ドイツ、フランスで選挙が行われる。
もしもEU離脱を志向する政党が政権を取ることがあれば、EUは存続のピンチにさらされる。


中東、アフリカからの難民流入がEUの結束を揺るがしているのは皮肉なことだ。
欧州列強はかつてこれら地域を植民地にしていた。
人道的にもかなりひどいことをしてきた事実がある。
利用するだけ利用しておいて、今になって政情不安・戦争で難民が逃れてくると国境を閉ざそうとしている。


英国でEU離脱に過半数の人が賛成した理由のひとつは移民が増えすぎたことだ。
ある地域の病院では患者が増えた結果、待ち時間が異常に長くなってしまった。
学校は言葉が通じない移民の子であふれ、満足な授業ができなくなった。
EUに属していれば経済的なメリットがあることは皆知っている。
人の移動の自由というEUの約束ごとにうんざりしたのだ。
平穏な日常生活が壊されて喜ぶ人はいない。


米国の新大統領に関しては心配はいらないと思う。
米国は大統領の独裁国家ではないのだ。
優秀なスタッフを揃えているので、バランス感覚のある米国第一主義を志向していくだろう。

フォード自動車がメキシコへの工場移転中止を発表した。
企業の経済合理性追求は必然だが、国民の雇用を壊してまで追求するものではない。
考えてみれば当たり前のことだ。
台湾総統との電話会談もそうだ。
新大統領は当たり前の感覚に忠実な政治を行うと思う。